♯35『判断ミスを根底から激減させる方法』 | Life Compass

♯35『判断ミスを根底から激減させる方法』

その時はちゃんと考えたつもりだったけど、後から「何であんな判断をしてしまったのだろう…」と後悔したことはありませんか?

もちろん未来のことは誰にも分りませんから、100%の正解を導き出すことは誰にもできません。
でもおかしな判断ばかりをする人もいれば、間違った判断をすることが非常に少ない人もいますよね。
なぜこのような違いが生まれるのだと思います?

その人間の持つ知識量や情報量の差?
または経験値の差?

そういった要素も当然あると思います。
でも知識や経験があっても、いざ不測の事態が起こると慌ててしまい、冷静な判断ができなくなったりしますよね。
まさに昔の僕が、そうでした。

でも今の僕は、基本的に大きく判断を誤ることはありません。
では昔と今の僕とでは、一体何が違うのか?
僕が判断を大きく誤らない理由、それは自分の感情をコントロールできているからです。

 

「人は感情の生き物である」
この言葉を聞かれたことがあるかもしれませんが、まさに僕ら人間というのは感情の塊のような存在です。
僕らは普段から論理的に考えて行動しているように見えて、実は感情で多くの行動を決めている。
「どうするか?」をまずは感情で決め、そして後から論理的にその行動をすべき理由を作り出しているのです。

例えばですが、相手の意見を尊重するべきかどうかを判断する時。
もし相手が正しいことを言っていたなら、相手の意見を尊重すべきですよね。

でもこれが死ぬほど嫌いな相手の意見だったとしたら、どうでしょう。
おそらく素直に聞く気にはなれないのではないでしょうか。
多くの人が、無意識かつ反射的に”相手の意見を却下すべき理由”を探してしまうはずです。

ではこれが逆に大好きな相手の意見だったとしたら、これまた多くの人が多少の間違いには目をつぶってでも相手の意見を通してあげようとしてしまうのではないでしょうか。

 

つまり僕らは人生における多くのことを、個人的な感情によって判断しているということ。
だから広い視野でもって冷静に正しい判断をすることができない。

ということで、僕らが正しい判断をしていくためには感情のコントロールが必要です。
では、どうすれば感情をコントロールできるのか?

そのための方法はいろいろとありますが、その中でも今回は僕が普段からよくやっている”ある方法”をご紹介しようと思います。
その方法とは、「自分の中に起こっている感情を実況中継する」というものです。

イメージ的には、スポーツや格闘技などで試合の状況をリアルタイムで実況しているような感じでしょうか。
あたかももう一人の自分が少し後ろにいて、自分を眺めているような感覚です。

それで、例えば誰かと話していて、自分の意見を否定されてムッとしたとする。
そうすると、それを眺めているもう一人の自分が
「おっ、なんか俺ムカついてるぞ。」
と頭の中で実況し始める。
「では何に対してムカついたんだ?自分の意見を否定されて焦っているのか?否定されて焦るということは、自分の意見に自信が無いということか?…うーん、それもあるかもしれない。でももしかすると、理解してもらえない悲しみが怒りに姿を変えているのかもしれないぞ。」

こうやって自分の感情を客観的に分析していく。
すると、それだけでけっこう冷静になれて、周りも良く見えるようになってきます。
こうやって自分の感情に何かしらの動きがあれば、もう一人の自分がリアルタイムで実況中継をし始める。
つまり自分の中に起こっている感情や気持ちを言語化する、具体的に言葉にしていくのです。
これをリアルタイムでできるようになると、カッとなって頭に血が上った時でも、瞬時にスッと冷静な状態に戻ることもできるようになります。

とは言っても慣れるまでは多少の訓練は必要だと思います。
なので慣れるまでは、時間を置いてからでもいいので、後からその時の自分の感情がどのようだったかを思い出し、それを具体的に言葉にしてみてください。
そして出来れば、それを文字にして書き出してみてください。
というのが自分の内面の感情を目に見える形で眺めると、自分に対する理解がさらに深まるので、感情をよりコントロールできるようになります。

 

ということで、順序として
①自分の感情が乱れた時は、時間を置いてからでいいので自分の感情を頭の中で具体的な言葉にしてみる
②それを文字にして書き出し、眺めてみる
③慣れてくれば、感情が乱れたその時にリアルタイムで自分の感情を実況中継していく
これをぜひ習慣化してみてください。

ところで実はここまで話してきた内容というのは、心理学における”メタ認知”と言われるもので、一言で表すと”自分の考えを客観的に見つめ、それを評価し、必要に応じて調整する能力”です。
この”自分を客観的に見る=メタ認知”の能力を向上させることにより、自分に合った目標の設定やそれを達成する力、問題解決能力などを引き上げることができるようになりますので、ぜひ身に着けていきましょう。

では。

仁より