♯21『性格が嫌なら再設計すればいい』 | Life Compass

♯21『性格が嫌なら再設計すればいい』

「なんで俺ってこんな性格なんだろう?」
そう思ったことはありませんか?

「自分の性格が100%大好きだぁ!」なんて人は、なかなかいないと思います。
じゃあなんで自分はこんな性格になったのか?
また、自分の性格を再設計し直すことはできるのか?

 

あなたの性格は〇〇によって作られる

ところであなたの性格は、どうやって作られていると思います?

早速答えを言いますが、人の性格はその人間の置かれている”環境”によって作られます。
もちろん「こんな性格・こんな人間になりたい」といった自分の願望による影響もあるでしょう。
でも人の性格というのは基本的に環境によって形作られていくのです。

 

たとえば虚言癖(嘘つき)の人っていますよね。
なぜ嘘をつくのか?
噓が何度バレても、どうして嘘を繰り返すのか?

こういう人の多くは、幼少期に間違いや失敗をして周りから叱られたり責められたりした経験から「失敗を正直に話すよりも、嘘をついてその場をやり過ごすほうが安全だ」と学習し、嘘をつくようになったパターンが多かったりします。
つまり嘘は自分を守る盾として身につけた、その人なりの”生き延びるための習慣”ということ。

また「自己主張ができない人」なら、家庭や学校で「わがまま言うな」「黙っていなさい」と抑えられて育った、または自己主張した人が周りから叩かれる姿を目にして「本音を言うと拒絶される」「黙っていれば争いは起きないし叩かれることもない」と学習した。
つまり自分を押し殺すことが、その人にとっての安全を確保するための”サバイバル戦略”となった。

また「いつも他人を優先する”いい人”」なら、周囲に気を遣うことによって愛されることができた経験から「自分が我慢すれば嫌われない」と思い込み、愛され続けるために”自己犠牲”を戦略として選んだ。

また「怒りっぽい人」は、元々弱かった人間が「こちらが攻撃すれば相手は恐れをなして攻撃してこなくなる、つまり自分が攻撃的になれば傷つかずに済むんだ」と、どこかのタイミングで学んだ。
つまり「怒り」は”自分を強く見せるための鎧”ということ。

完璧主義の人なら、ミスや失敗を厳しく指摘される環境で育った結果「完璧でなければ価値が無い」「失敗は許されない」と思い込むようになった。
つまり、完璧であることによって自分の存在価値を守ろうとしているということ。

ということでいくつか例を挙げましたが、その人間の性格や行動というのは「その環境に適応するために身につけた、その人なりの知恵」であり、「その人間が生き残るための生存戦略」ということ。
つまり性格とは生まれつきのものというより、環境に適応するために後天的に身につけたスキルのようなもの。
まさに環境が、その人間の性格を作り出しているのです。

 

■性格を再設計する方法

ではここからは、僕なりの「性格を再設計するためのステップ」を話していきます。

 

①今の性格は「過去の正解」だったと認める

仮に今の自分の性格が嫌いだったとしても、それを否定する必要はありません。
そのあなたの性格は「悪い性格」なのではなく、「これまでの自分を守るための知恵」だったのです。

たとえば虚言癖なら、嘘をついてやり過ごさなければ耐えられないほどのダメージを負っていたかもしれない。つまり虚言癖は、それを回避するためのあなたなりの知恵だったわけです。
また完璧主義というのも、失敗を許されない環境での”正解”と言えます。

これまでの自分の性格が良い・悪いということではなく、これまでの環境の中で生き抜くために必要だった自分なりの戦略・処世術だったんだと理解してください。

 

②今もそれは役に立っているのか?と問い直す

「その性格は、今の自分にとって本当に必要か?」と自分に問いかけてください。

たとえば
「今の環境って、本当に嘘をつかなければ生きていけない?」
「自分の意見や本音を言ったら、本当に周りのみんなから拒絶される?」
「本当に無理して”いい人”を演じないと、居場所が作れない?」
「これまでと同じように、今も頑張って強がる必要ってある?」
「100%完璧にやる必要ある?失敗を恐れるよりもチャレンジする方が成長できるんじゃないの?」

これまでの戦略を、改めて見直してみましょう。
すると、きっと多くの思い込みに自分が縛られていることに気づけるはずです。
これまで採用していた古い戦略がもう必要ないことに、きっと気づくはずです。

 

③今の自分が欲しいと思う性格を、意識的に採用していく

例えば
→嘘をつきそうな場面で、正直に言ってみる
→自分を抑えていた場面で、まずは自分の気持ちを少しずつ伝えてみる
→いい人を演じてしまいそうな場面で、ちょっとワガママになってみる
→相手を攻撃し威嚇するのではなく、逆に相手をフォローし守ってあげてみる
→完成度は気にせず、どんどんチャレンジしてみる

そうやって行動パターンを変えていく。
今まで繰り返していた行動を選択しそうな場面で、自分の欲しい行動を意識して再選択していきましょう。

 

④「新しい選択」でも大丈夫という体験を積み重ねる

実際に新しい行動を選択すると、これまで得られなかったような体験や気づきが得られるようになります。
そして今までと違う選択をしても意外と大丈夫だということに、きっとあなたは気づくはず。
想像してたような最悪な事態なんて起こらないことが、理解できるようになります。

もちろん最初は思ったようにうまくいかないかもしれません。
これまでとは違う、新しいことをするわけですからね。

でもそれを続けることによって、だんだんと自分になじんできます。
そして「新しい選択でも大丈夫なんだ」というこの安心感こそが、あなたの新しい性格の土台となります。
この、小さな行動の再選択を重ねていくことによって、あなたの性格も徐々に変わり始めていきます。

 

⑤自分の中に”新たな自分”を育てていく

そもそも性格とは、固定されたものではありません。
その時の環境から影響を受け、気づかないレベルで常に変化し続けているもの。

また人の持つ顔というのも、1つではありません。
親としての顔、子供としての顔、会社の上司・部下・同僚としての顔、友人としての顔、彼氏・彼女としての顔…必要に応じて複数の顔(キャラ)を使い分けているのが僕ら人間なんです。
つまり性格とは固定されたものではなく、ある意味場面ごとに使い分ける”ツール”のようなもの。

その時の場面において、自分にとって最適なキャラとはどんなキャラか?
どんな性格で、どんな価値観を持ち、どんな言葉遣いで、どんな立ち振る舞いをしているのか?
それを選択し、自分にとっての理想のキャラを作り上げていく。
分かりやすく言うと、「自分のキャラを編集する」といった感覚でしょうか。

最終的に、この「自分のキャラを編集する」という感覚を身につけると、あなたは自分の性格を自由に再設計できるようになるだけでなく、あなたを取り巻く人間関係もコントロールできるようになります。

 

ということで「性格を再設計するためのステップ」を5つほど話させてもらいましたが、本人が望むのであれば基本的にどんな人であっても性格を再設計することは可能だと僕は考えています。

もし今のあなたが理想の自分ではないのなら、ぜひ「今の自分に合う理想のあり方」を選び直していきましょう。

では。

仁より