♯38『ネガティブ思考を支配する方法』 | Life Compass

♯38『ネガティブ思考を支配する方法』

「俺ってなんでいつもネガティブ思考なんだろう。それに比べてアイツはいつもポジティブだし、失敗してもすぐに立ち直るし、ホント人生楽しんでるよな。」

こんな風に、他人が羨ましいと思ったことはありませんか?

僕自身も、元々かなりのネガティブ思考の持ち主だったりします。
でもネガティブ思考なのは、僕らだけではありません。
僕らに限らず、大多数の人が実はネガティブ思考の持ち主なのです。

というか僕ら人間の思考は、そもそもネガティブ思考がデフォルトなんですね。
ネガティブ思考が標準設定なんです。
なぜならこれは、生存本能に根差したものだからです。

 

進化の過程で、僕ら人間の脳は「危険回避」を最優先に設計されました。
たとえば森の中で「ガサッ」という音を聞いた時、実は猛獣が近づいてきているのに「ただ風が吹いただけだろう」なんて楽観的に考えていると、あっという間に命を落としてしまいますよね。

命を守るためには、常に最悪の事態を想定しながら生きなければならない。
そんな旧石器時代からの本能がネガティブ思考として僕らにプログラムされているのです。

心理学や進化生物学の観点からも、「人は生まれつきネガティブに偏っている」と言われています。
これをネガティビティ・バイアスと言うのですが、同じ出来事でも「悪いこと」の方が「良いこと」よりも強く印象に残りやすいのは、まさに危険を察知して避けるためのもの。

そしてこの本能の仕組みは、現代の職場や日常生活でも働いています。
たとえば
「上司に意見を言ったら嫌われるかもしれない」
「新しい挑戦をしたら失敗して恥をかくかもしれない」
「将来のために準備が足りていないのではないか」
そんなふうに頭の中に浮かぶネガティブな声は、いわば脳の“警報アラーム”と言えます。

 

とは言っても今の時代に命を落とすような危険なんて、そうそうありませんよね?
むしろ新しいことにチャレンジすることによって、人生は前に進んでいく。
つまり僕らの命を守り続けてきた本能が、現代ではある意味僕らの足を引っ張る要因の一つとなってしまっているわけです。

ではこのネガティブ思考に負けることなく人生を前に進めていくためには、どうすればいいか?
そのための方法は、ネットなどを検索したら、それらしいものはいくつも出てきます。

たとえばネガティブ思考を無くそうとするのではなく、どう扱うか?
まずネガティブ思考が浮かんで来たら「これは脳からの警報だ」と自分で気づく。
これだけで、不安に飲み込まれにくくなります。

また「最悪のシナリオ」を紙に書き出してみるというのも、ありますよね。
実際に書き出してみると、その多くが実は思っていたほど深刻なことではなかったことに気づけたり。

さらに小さな成功体験を積み重ねることで、脳に「大丈夫だ、前に進んでも安全だ」と学習させるなど。

また、言葉を変換するという方法もあります。
「失敗したらどうしよう」→「失敗によって学びが増えてラッキー」
「なんか無理そう」→「挑戦するほど成長できるぞ」
「間違えてしまって情けない」→「また一つ賢くなったな、俺」
こんな感じで言い換えを習慣づけることで、思考も自然とポジティブになっていきます。

このようにネガティブ思考に対処する方法はいろいろありますが、これだけだと「ネットで調べたらいいじゃん」って話で終わってしまいますので、最後に僕の「ネガティブ思考への対処方法」をお話しします。

 

そもそも僕は、僕らの生きるこの世界を「大きな実験室」だと考えています。
この世界は大きな実験室であり、僕らの日々の行動や行いは単なる実験であり、いわば科学の実験をやってるのと同じ感覚。
毎日の仕事も、新しいことへのチャレンジも、周りの人との会話も、恋愛も人間関係も全て実験のひとつ。
やってみて、その結果を検証し、改善したものをまた試してみる。
僕にとっては、失敗も成功も単なる実験の結果に過ぎないのです。

そして実験を繰り返して失敗を重ねれば重ねるほど、成功へと近づいていく。
失敗とは貴重な実験データそのものであり、失敗という名の実験データが増えれば増えるほど、成功への道のりがより明確になっていく。
失敗という名の実験データが増えれば増えるほど、それに対する知識や理解はより深まっていき、成功はより確実なものとなっていく。

 

こんな感じで僕は自分の人生を捉えています。
まるで画面越しにゲーム内の世界を眺めているかのように、そしてあたかもゲーム内のキャラをコントローラーで操作しているかのように、”僕自身”というキャラに様々なことをやらせてみる。
面白そうなこと、疑問に思うこと、よく分からない未知のことなどを、どんどんやらせてみる。
少し離れた場所から、自分を操作しているような感覚でしょうか。

ということでちょっと感覚的な話になってしましたが、僕はこの感覚で生きるようになってから思考がネガティブに傾くことがずいぶんと少なくなったように思います。
もちろんこれで不安や恐怖がゼロになるわけではありませんが、無駄に感情が振り回されることがとても少なくなったと実感しています。

ご参考になれば、幸いです。
では、

仁より