会社や学校など、毎日行かないといけない場所に自分の苦手な人や怖い相手がいると、本当に辛いですよね。
毎日怒鳴られたり小言を言われていると、その場所に行くことが出来なくなったり、無理して行くことでうつ病など心の病になったりすることもある。
実は、昔の僕がそうでした。
小学生の頃は毎日のように担任の教員に殴られ、怖くてたまらなかった。
高校時代はクラブで毎日のように先輩のイジメがあり、苦痛でたまらなかった。
社会人になりたての新人の頃は、上司と上手くいかず、毎日会社に行くのが辛くてたまらなかった。
あなたは、どうだろうか?
あなたが日常的に足を運ばないといけない場所に、あなたの苦手な人・あなたをいつも責める人・あなたのことを怒鳴る人はいませんか?
そこに行くことが苦痛になっていませんか?
毎日足を運ばなければならない場所に限って、なぜかそういう相手がいるもの。
そういう相手と毎日長い時間を共にしないといけない…こんな苦痛はありませんよね。
どうすればこの苦痛から逃れることが出来るのか。
実は今の僕は、こういった苦痛を感じることがほとんど無い。
とは言え、気の合わない相手や苦手な相手というのは、やっぱりいます。
でもそういった相手と一緒にいても、それが苦になったり負担に感じたりということが、あまり無い。
僕を怒ったり責める相手といても、なぜ僕は平気なのか。
その秘密について、これから話していきますね。
なぜ相手のことが怖いのか?
あなたをいつも怒鳴る人や、小言を言ってくる人、責めてくる人なんかと毎日顔を合わせなくてはいけないとなると、その相手のことや怒られることで頭がいっぱいになってしまうと思います。
つまり、その相手のことばかりを気にしている、意識がその相手ばかりに行ってしまっている状態です。
こんな辛い状況から抜け出すにはどうすればいいか。
一番良いのは、その相手よりはるか高いレベルにまで自分が成長し、相手に文句すら言わせない状況にしてしまうことなんでしょうが、これはパッと簡単にすぐ出来ることではありませんよね。
だとすれば思いつく方法としては、「相手を必要以上に意識しないようにする」とか「怒られても気にしないようにする」なんかが出てくると思います。
これもやりようによっては、多少の効果はあると思います。
でもこれでは根本的な問題の解決にはならない。
その場は何とかごまかせても、また同じような相手が現れるたび、その都度ごまかし続けなければなりません。
つまり苦しみが延々と続くということ。
じゃあ、一体どうすればいいのか。
僕はこういう時、その相手を「観察する」ようにしています。
相手のことを気にしないようにするとか、相手を変に意識しないようにするとか、相手から目をそらすのではなく、逆に相手のことをしっかり見るのです。
相手を見ているようで、実は自分ばかり見ている
「人から怒られたりすると、その相手の機嫌や様子ばかりが気になってしまう」という話をよく聞く。
これは一見すると相手に意識が向いているように見えるが、実はそうではないことが多いのです。
相手に意識が向いているようで、実は自分自身に意識が向いてしまっているのです。
誰しも自分に対して怒りをぶつけてくる人間のことは好きではないですよね。
顔を見るのも嫌になりますよね。
でもみんな気付いてないのですが、実は自分を責めてくる相手のことが嫌いなのではなく、怒られている状態の自分が嫌、怒られている状態の自分を受け入れられなくてみんな苦しんでいるのです。
例えばいつもあなたのことを怒ったり責めたりする人と一緒にいると、つい反射的に「怒られたら嫌だなぁ」って考えてしまいますよね。
相手に責められたらどんな対応をしよう、どんな言い訳や反論をしよう、どうやって相手の言葉を受け流そう…そういったことが頭の中を巡ると思います。
それはつまり、相手がなぜ怒っているのか、なぜあなたを責めているのかといった相手に関することではなく、自分の心配ばかりしている状態。
つまり“相手”にではなく“自分自身”に意識が向いているということなんです。
そして僕の「相手を観察する」というのは、自分に向いてしまっている意識を相手に向けることによって、意図的に視点を変えるのです。
すると視野が広がり、意外と冷静さを取り戻すことが出来るのです。
恐怖心の正体
もしあなたに今、いつもあなたのことを怒ってくる人・あなたを責めてくる人がいて辛いのなら、その相手のことをよーく見てください。
目の前にいなければ、その人のことを思い浮かべてみて下さい。
…思い浮かべてもらえました?
ではその人がどんな相手か、僕が当ててみせましょう。
えーと… 頭が1つ、手足が2本ずつ、目が2つで鼻と口が1つずつ、身長は130cm〜200cmの間…
どうです?
当たってますよね。
まぁ当たって当然なんですけど、その人とあなた、そして他の人たちを比べてみて下さい。
大して変わらないでしょう?
僕らは同じ人間なんだから、そう大きな差なんて無いんです。
ちょっと強引な展開ですが、なぜ相手が怖いのかというと、相手のことをよく知らない・相手のことを分かってるようで実は分かってないから余計怖くなるのです。
幽霊やお化けが怖いのと同じなんです。
相手のことがよく分からないから、自分の中であれこれ勝手に悪い妄想が膨らみ、余計恐怖心が大きくなってしまう。
相手のことを分かってないから、例えば相手はそんなに怒ってなくても「相手は激怒してるはずだ」と勝手に思い込んで怯えてしまったり、相手はケンカするつもりも無いのに自分が責められてると思い込んで勝手に攻撃的になってしまったりするのです。
相手がなぜ怒っているのかがはっきり分かってないから、対処も出来ない。
ただ不安ばかりが膨らんでいくのです。
恐れていた相手が平気になる
ではもう一度、その相手を思い浮かべてみて下さい。
そしてその相手があなたのことを怒鳴ったり責めたりした時のことを思い出してみて下さい。
その時の相手の様子はどうです?
どんな顔、どんな目つき、どんな口調、どんなテンションですか?
恐れたり嫌がったりせず、落ち着いて思い出してみて下さい。
…思い出してもらえました?
ではあなたを責めている相手、その人はその時どんな気持ちだったのでしょうか?
どんな精神状態だったんでしょうか?
ちょっと想像してみて下さい。
想像するだけなら相手に迷惑もかかりませんから。
やってみると、意外と面白くなってきますよ。
ちなみに僕の場合は、
・大きな声で怒鳴る
・興奮気味で怒ってくる
・感情がたかぶると早口になる
こういった場合は「あぁ、この人は今かなり焦ってるなぁ」
・極端な表現(絶対、100%、みんな、全員とか)を使ってくる
・話すスピードが妙にゆっくりになる
こういう時は「冷静に見えるけど自分の感情の乱れを必死にコントロールしようとしてるな」
・目が泳いでいる
・目線をそらす
・逆に必死に目線を合わせようとしてくる
こんな時は「この人は自信が無い、何か後ろめたい気持ちを持っている、こちらに対し恐れを感じている」
そして、中にはミスに対し怒ったり説教してくるのではなく、逆に「君はどう思う?」と聞いてきて、こちらの考えに対し「なるほどね」と否定せず、ひとつの意見として受け止める人間もいます。
こういった人間からは自信や余裕・器の広さなどを感じます。
こういう感じで相手の様子から、相手の心を分析し想像してみるのです。
これが慣れてくると、相手がなぜあなたを責めているのか、その根本原因である「相手の抱える不安」なんかも見えてきます。
さらに磨きをかければ、相手の感情の動きを見ただけで、その人の人間性や性格、相手の抱えるコンプレックスやトラウマ、そういったものまでも分かるようになってきます。
もちろんそこまでする必要は無いですが、こうやって相手のことが見えてくると、不思議と冷静になれるんですね。
そして相手を観察することにより、今度は相手が自分のどんな言葉や行動に対して怒っているのか、自分の言動の何が原因なのかというのも見え始めてきます。
まずは相手を観察してみる
まずは怖いと思う相手、嫌いな相手から目をそらさずによく見てみる。
自分自身に向いていた意識を、相手に向けてみるのです。
相手がなぜ感情を乱しているのか、なぜ怒っているのか、今一体何を考えているのか――観察し、想像してみてください。
相手のことが見えるようになればなるほど、不思議と余裕が生まれます。
そして恐れの感情も下がっていきます。
気づけば、その相手と一緒にいても、以前よりも平気になっている自分がいるはずです。
